おすすめオーディオブック感想 ジャンル:時代小説【イクサガミ】

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おすすめオーディオブック感想 ジャンル:時代小説【イクサガミ】

時代小説といえば歴史好きのみが読むお堅い文章のイメージがありますが、このイクサガミ、おもしろい!

簡単に言うと明治初期のデスゲーム。歴史の知識がなくてもおもしろいですが、あったらもっとおもしろい。

作者の今村翔吾さんも「ただ面白く、大衆小説の王道を行く」と言っています。

ここでは「イクサガミ」の紹介、よかった点、いまいちな点を解説していくので気になる方は参考にしてください。

そーだ
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車通勤で毎日、月10冊以上聴いているなかでおすすめなものを紹介しています!

オーディオブックとは

オーディオブックとは主に書籍を朗読した「耳で聴く読書」のこと。最近話題になってますね

個人的には以下の点が気に入って1年以上使っています。

  • 通勤通学中に、家事をしながら聴ける
  • 本を置くスペースが不要
  • 音声のスピード調整ができる
  • 有名声優の出演が多数

読み放題プランがあるものも多いですよね。

おすすめアプリはAudible(オーディブル)audiobook.jpです。どちらも無料体験があるので興味のある方はお試しあれ!

イクサガミってどんな本?

著者&ナレーター

著者:今村翔吾(いまむらしょうご)
京都府出身、日本文藝家協会会員、生島企画室所属の歴史小説家。「火喰鳥 羽州ぼろ鳶組」で作家デビューし、蹴れ、彦五郎」(伊豆文学賞)、「八本目の槍」(吉川英治文学新人賞、野村胡堂文学賞)、「じんかん」(山田風太郎賞)、「塞王の楯」(直木賞)など数々の賞を受賞している。

ナレーター:山口恵(やまぐちさとし)
愛媛県出身、東京俳優生活協同組合所属。主にナレーターとして活躍しており、海外作品の吹替えも多く担当している。近年では「葬送のフリーレン」にも出演。
Audibleでは他に「流転の海」シリーズを担当。

あらすじ

明治十一年、日本全国で配布された「豊国新聞」に「武勇ニ優レタル者」に「金十万円ヲ得ル機会」を与えるという記事が記載された。

大金目当てに同年、五月四日午前零時京都天龍寺境内に腕に覚えのある猛者292人が集まった。

そこから始まるデスゲーム「蟲毒」。まずは京都から東京へ向かえというものだった。

ただし、各自1点の木札をいくつかの関所で通過するのに2点、5点、10点、最終的に30点必要になるという。

家族のために金が必要であった嵯峨愁二郎は幼い少女双葉を見捨てることはできず2人の東京への旅が始まるのであった。

配信巻と配信時間

8時間26分
11時間20分
そーだ
そーだ

三部作だからラストは「人」になるのかな??

主なキャラクター

嵯峨愁二郎(さがしゅうじろう)
幕末、「嵯峨刻舟」の名で土佐藩に厄介になっていたこともある。明治維新を迎えた後は家族とともに暮らしていたが流行り病コロリに妻と息子がかかり、お金が必要となり「蟲毒」に参加することとなった。
京八流という古くから伝わる流派に学んだが、弟子八人で殺し合い、最後一人の奥義継承者を選びだすという選定から逃げ出したという過去をもつ。
香月双葉(こうげつふたば)
病気の母のために「蟲毒」に参加した一二歳の少女。「蟲毒」を生き抜く力はないが愁二郎、響陣と行動を共にし東京を目指している。弱い、が弱い故に蟲毒のキーパーソンになる・・・かも?
柘植響陣(つげきょうじん)
元伊賀同心。「蟲毒」で仲間を見つけるため愁二郎と双葉に近づいた。人を積極的に殺したくないという双葉に賛成し双葉を守りつつ東京を目指すこととなった。
化野四蔵(あだしのしくら)
京八流継承者の一人で武器破壊の「破軍」の使い手。その他にも「巨門」「廉貞」を使うこともできる。継承戦を終わらせるため「蟲毒」に参加した。
衣笠彩八(きぬがさいろは)
京八流の継承者の一人で攻撃の軌道を曲げる「文曲」の使い手。京八流の継承者のなかで唯一の女性。愁二郎のことを憎んでいるが心優しい一面もある。
岡部幻刀斎
京八流の継承を見届る役目で、朧流(おぼろりゅう)の使い手。京八流の継承戦から逃げ出したものを始末する役目をもち、いまでも継承候補者全員の命を狙っている。
貫地谷無骨(かんじやぶこつ)
新政府軍の剣客で「乱斬りの無骨」の名で知られている。人を斬ることに飢えており、戊辰戦争の際には最後に上官を斬って逃走している。
蟲毒では愁二郎を狙い戦うことを望んでいる。

京八流奥義一覧
・赤池一貫(あかいけいっかん) 「北辰」
・嵯峨愁二郎(さがしゅうじろう) 「武曲」
・祇園三助(ぎおんさんすけ) 「禄存」
・化野四蔵(あだしのしくら) 「破軍」
・壬生風五郎(みぶふうごろう) 「巨門」
・蹴上甚六(けあげじんろく) 「貪狼」
・烏丸七弥(からすましちや) 「廉貞」
・衣笠彩八(きぬがさいろは) 「文曲」

感想

よかった点

チェックポイント

・歴史を知らなくても楽しめる
・キャラクターが立っている
・王道のおもしろさ

歴史小説、時代小説というと難しいイメージがあったり、歴史を知らないと面白くないんじゃないのと思うかもしれません。

確かに歴史を知っていればより楽しめると思います。大久保利通や前島密が出てきたときは歴史好きな私はテンションがあがりました。

しかし、歴史を知らなくても物語の爽快感、ハラハラ感、臨場感があり早く先を聴きたい!となります。

マンガ好きな方は「るろうに剣心」をイメージしてもらうといいかもしれません。

ストーリーも首にかけられた木札1点を奪いあうというわかりやすいデスゲーム。まさに王道。

そこに京八流の継承戦が絡んでくるのでどんどん仲間が増えていきます。

でも、東京へたどり着けるのは多くて9人。当然死んでしまう人もいます。みんなで東京へたどり着いてほしいのですが・・・。

そーだ
そーだ

個人的にはカムイコチャにお金をあげたい!

道中、様々なキャラクターが登場します。

愁二郎たちに協力的な人、敵対人物、黒幕。

それぞれのキャラがよく作りこまれていますね。それぞれのキャラが「蟲毒」へ参加するに至った経緯も度々でてくるのですが、山口さんの渋い声で辛い背景を朗読されるとぐっとくるものがあります。

「蟲毒」のカギを握っているのが双葉なのかな、と聴き進めていくうちに想像してしまいます。

そーだ
そーだ

最初、双葉は好きではなかったのです。

双葉には自分から「蟲毒」に参加していてなにを、と思うところが多々あったのですが、正常な、人間味のある感覚をもっている双葉だからこそ予想外の結末をもたらせてくれるのではないかと期待しています。

また、「地」の巻の最後の方で黒幕がでてくるのですが。

衝撃でした。

聴きはじめた方は楽しみにしていてください。

いまいちな点

チェックポイント

・双葉の声に違和感
・お金、長さがわかりにくい
・完結編がまだでていない

ナレーターの山口さんはとても渋い低音で戦闘シーンや緊迫した場面を朗読してくれます。

区切り区切りで「残り○○人」という言い方が間のとり方、余韻が素晴らしく私はとても好きです。

が、双葉は12歳の少女。渋い大人の声ではやはり違和感があります。彩八も女性ですが、戦に身を置いた人物であるがためまだ違和感なく聴けるのですが。

また、江戸後期から明治初期の話になりますので通貨の価値や長さの単位が古いものとなります。

長さを尺や寸で言われてもいまいちピンときません・・・。

cmで言われても話の雰囲気が壊れるのでこればかりはしょうがないですね。

そーだ
そーだ

作中当時、巡査の初任給が4円らしいので10万円の価値はそこからの想像だね。

そしてなにより、小説版でも完結編がでていないのです。

「天」が2022年2月、「地」が2023年5月に発売されているので完結するのが2024年・・・?

まだまだ先は長いのにあと1巻で終わるの!?どう完結させるの!?と期待しつつ待ちきれずにいます。

まとめ

「天」竜寺からはじまった蟲毒が東海道という「地」をかけて、東京に着いた時、人殺しが「人」に戻るというならアツいなと勝手に想像しているこのイクサガミ。

完結が待ち遠しい!!

小説で読むものいいですが、山口さんの朗読でぜひ聴いてほしい1冊ですね。

時代小説に二の足を踏んでいる方でも入りやすい作品だと思うので気になる方は無料体験から始めてみてはいかがでしょうか。

それではよいブックライフを!

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